ストレッチもやり方によってまったく効果が違う

肩が凝ったり、腰が痛いということで、自分でストレッチをやる人は多いです。

でも、ストレッチをやっても、なかなか肩こり、腰の痛みに変化がないということもあるようです。

体の仕組みの勉強をすれば、ストレッチで効果が出るようになると考えていると人もあると思います。

しかし、そんなに簡単ではありません。

確かに、肩こり、腰の痛みでも軽い症状でしたら、ネットで出回っているストレッチの方法やストレッチ教室でやり方を習ってストレッチをやれば、症状が改善するかもしれません。

症状がこじれている場合、ストレッチも普通のやり方では効果が出ない

ただ、普通のストレッチのやり方では、症状が改善しにくい場合いもあります。

それは、肩こり、腰痛の症状がこじれている場合です。

そういう場合は、ストレッチをやればやるほど、肩こり、腰痛の症状が悪化していく可能性もあります。

それに、気づいてストレッチをするのをやめれば、肩こり、腰痛の症状が悪化する可能性が少なくなると思います。

薬を飲むのと同じ理屈です。

薬を飲む場合も、体に合わない薬を飲み続ければ、どんどん体は悪い方向に向かいます。

ですから、ストレッチをやってみて、自分の体に合わないなと感じたのなら、そのストレッチの方法をスパッとやめられるのが賢明かと思います。

ところで、当院で行っている施術法も基本的には筋肉、筋膜を伸ばしたりする方法です。

その方法を工夫して、効果が出やすいやり方にしているだけです。

ですから、一般に行われているストレッチの延長線上にあると言っていいでしょう。

ストレッチの種類

現在は、背骨をボキボキするような荒療治は敬遠されるようになっているため、ストレッチのようなソフトな施術が広まってきています。

しかし、いくらストレッチがソフトで安全だといっても、やり方を間違えれば症状が悪化して長引くことになりかねません。

ストレッチには種類があって

・静的ストレッチ(スタティック)

・動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)

の2種類です。

静的ストレッチ(スタティック)

静的ストレッチは、一般的に広く行われている方法です。

伸ばしたい筋肉の片方の端を固定して行います。

動的ストレッチ(スタティック)

動的ストレッチは、筋肉を固定せずに行う方法です。

例えば、ラジオ体操がそうです。

そして、極論を言えば、体を動かすことすべてが動的ストレッチということになります。

ですから、さあこれからストレッチをやるぞと意識しなくても体を動かすだけでいいわけです。

そして、特殊な方法として“気”(エネルギー)の流れを意識してやるストレッチもあります。

この方法は、非常に効果が高くて内臓が関連した症状にも対応できるものです。

尚、普通の静的ストレッチ、動的ストレッチの場合は神経に刺激を加える方法ですから内臓が関連する症状には効果は期待できません。

症状別のストレッチ?

ストレッチは、筋肉を伸ばす操作をするわけですが、肩がこった時は肩周りの筋肉をストレッチをし、腰が痛い時は腰周りの筋肉をストレッチするなどと、いわゆる症状別にストレッチをする人がいます。

と言うよりか、ほとんどのストレッチが症状別のストレッチかもしれません。

ストレッチは人気があります。

ストレッチを自分でしても他の人にしてもらっても気持ちがいいというのがその人気の理由でしょうか。

症状別のストレッチは効果が長続きしない

症状に合わせてストレッチをしてみても、体の状態にもよりますが、症状が慢性化している場合は、一時的に症状が軽くなることがあるだけで、問題が解決するわけではありません。

これは、ストレッチの技術が上手い下手とかの問題ではありません。

症状別にストレッチをするという発想自体が間違いなのです。

なんでもかんでも症状のある部分の筋肉を伸ばせばいいわけではありません。

もし症状のある部分に炎症がある場合は、症状を悪化させることになります。

確かに症状に合わせて筋肉を伸ばしたほうが、その場は症状の変化が早いですからストレッチの効果を実感しやすいです。

でも、その効果は長続きしにくいのです。

と言うのは、症状のある部分には症状の原因がないからです。

ただし、症状の原因のある部分にしっかりとストレッチをする場合は別です。

その場合は、ストレッチを続けていけば慢性の症状もだんだん症状が減っていきます。

ストレッチで症状が取れる?

肩こりストレッチ、腰痛ストレッチという言葉があります。

そのような言葉を聞くとストレッチをやって症状が取れるものだと思っている人も多いでしょう。

しかし、残念ながらストレッチで症状を直接取ることは難しいです。

確かに、肩がこった時などに首、肩、腕などの筋肉をストレッチすると、肩の周りの筋肉の緊張が和らいで、肩が軽くなることもあるかもしれません。

でも、筋肉の緊張が和らいで肩が軽くなるのは、一時的なものです。

ストレッチのやり方のコツが分かっている上手な人がやってもおそらく同じ結果になるはずです。

症状の原因になっている部分をストレッチしないと改善しない

そのような結果になるのには理由があります。

それは、こりが出ている部分には原因がないからです。

例えば、火事が起きて警報装置が鳴っているとします。

普通は、火が燃えているところに水をかけて火を消そうとします。

しかし、肩がこった時に肩の周りの筋肉をストレッチすることは、水をかけて火を消すのではなく、警報装置の音を止めるのと同じことをしているわけです。

警報装置の音を止めても、火はまだ燃えているわけですから、時間が経てばどんどん火の勢いは強くなります。

ですから火の勢いを止めて消火させるには、燃えている所に直接水をかけるしかないわけです。

肩こりも同じことです。

こっている肩の周りの筋肉をストレッチするのではなく、肩こりの原因になっている部分にストレッチする必要があります。

そうすれば、肩こりもだんだん症状が和らいでいくはずです。

ストレッチは整体的にやると効果が高くなる

運動する時に、その前後にストレッチをやりますが、運動前のストレッチは、関節の可動域を高めたり、体を温める目的で行い、運動後のストレッチは、運動によって疲労した筋肉をケアする意味でストレッチをすることが多いようです。

そして、運動前のストレッチは動的ストレッチをし、運動後のストレッチは静的ストレッチをする人が多いです。

ストレッチは体のバランスがとれるようにやると効果が出やすい

私の場合は、それらの考え方とはちょっと違う考え方を持っています。

それは、整体的な考え方です。

整体的考えとは、体に対して何か働きかけをするのは、すべて体のバランスを取る目的でやるということです。

別に一般的に言われているストレッチをする必要はないと思います。

体のバランスを取れば、筋肉の緊張も緩和しますし、血液循環も良くなりますので、体も暖まります。

そして、運動のパフォーマンスも上がります。

運動後も運動によってたまった疲労も、体のバランスが取れるような体への働きかけをすれば、短時間に疲労が取れます。

その結果、普通のストレッチをするよりも、怪我をする確率が減少します。

この整体的な考え方で体に対する働きかけをすると、上手にやれば短時間で済みますし、効率の良い準備運動、整理体操になります。

ですから、運動する時のストレッチは、有害だと言われるようなことは減ります。

骨盤の歪みをストレッチで治すのに大事なこと

骨盤の歪みを治すためにストレッチをする人は多いと思いますが、ストレッチのやり方が書いてある本、ネットの情報などは、だいたい骨盤周りの筋肉に焦点を当てて、ストレッチをするように勧めていることがほとんどのようです。

骨盤周りの筋肉のストレッチだけでは骨盤の歪みは変わらない

もちろん、そのような方法でストレッチをしてもある一定の効果は望めると思います。

しかし、人によってはそのような方法だけでは、十分効果が得られないケースもあるでしょう。

例えば、過去に足首をひどく捻挫したとします。

ある程度時間が経てば、捻挫をした部分の痛みは解消します。

でも、捻挫をした足首の周りの組織は硬くなります。

足首の周りの組織が硬くなると、全身の筋肉、筋膜などの組織に影響を与えて、体のバランスが悪くなり、骨盤の歪みが大きくなります。

足首の捻挫を例に挙げましたが、骨折、手術、内臓の病気なども骨盤を歪ませる原因となります。

ですから、ストレッチをする場合は、単に骨盤周りの筋肉のみをするのではなく、上記したような部位にアプローチしてストレッチをするようにすれば、さらに骨盤の歪みをしっかり治すことができるようになります。

ただ、足首捻挫、骨折、手術、内臓の病気などで硬くなった組織は、正しい方法のストレッチをしたとしても、柔らかくなるまでは時間がかかります。

ストレッチの目的

ストレッチは、硬くなった筋肉を伸ばしたり、引っ張ることによって、筋肉の緊張が緩和され、その結果血液の流れの滞りが改善されて、こり、痛みの緩和につながって、怪我の予防などに効果があるとされています。

でも、言うのは簡単ですが、上記したようなことを達成するには、かなりの知識をもってストレッチを行わないと、痛みの緩和、怪我の予防などの効果を出すことは難しいです。

単純に、深い理解もなく硬くなった筋肉をむやみに伸ばすと、首、腰の痛みがある人だと、まず症状を悪化させてしまいます。

ストレッチは“気”の流れを調整するもの

ところで、ストレッチは、ストレッチ体操という言葉があるように、体操のような感覚を持っている人が多いです。

しかし、私は、ストレッチは体の中を流れる“気”(エネルギー)の流れを調整するものだという感覚を持っています。

“気”と言うと、目に見えないですから怪しい感じがしますが、ストレッチでもマッサージでも”気”を意識してやると、結果が全然違います。

単なるストレッチ、マッサージと“気”を意識したものは見た感じは同じように映ります。

しかし、見た感じは普通に見えても、その中に効果につながるような仕掛けがちゃんとしてあると思います。

見破られないように巧妙な仕掛けを施してありますから、普通は見ても分からないだけです。

”気”というと、武術、ヨガなども本来”気”の流れを調整するものです。

でも、スポーツ化、体操化してしまい本来の目的から外れてしまっていますので、武術、ヨガなどをやっても健康にはつながりにくくなっています。

では、“気”の流れを調整すると、なぜ健康につながりやすいのでしょうか?

それは、”気”が体のすべてのものをコントロールしているからなのです。

ですから、ストレッチをやる時も”気”を意識してやると、こり、痛みの緩和、怪我の予防などにの効果が得やすくなります。

ストレッチはたくさんの筋肉をやる必要はない

ネットでストレッチのやり方を公開しているサイトを見ると、部位別にやるというふうに書いてあるところが多いです。

部位別にストレッチをやるように勧めている人が、どのような考え方でそうしているのかは分かりませんが、基本的に人間の体は機械のように部品の寄せ集めではなく、体全体で1つですから、そんなにたくさんの筋肉を伸ばす必要はないです。

ストレッチをする基準は筋肉の痛みが軽くなることではない

では、どれだけの数の筋肉をストレッチすればいいのでしょうか?

体全体で4ヶ所の筋肉をストレッチすれば十分です。具体的に言うと、右腕一ヶ所、左腕一ヶ所、右脚一ヶ所、左脚一ヶ所の合計4ヶ所です。

左右の手足をそれぞれ一ヶ所づつを伸ばすわけですが、なぜこのようにするかの基準はあります。

その基準は、ある一ヶ所をストレッチすることによって、体がどのように変化するかということです。

つまり、一ヶ所ストレッチすることによって、どれだけ体のバランスが取れるかということです。

ある筋肉をストレッチしたら、例えば、その筋肉の痛みが軽くなったとします。

右脚にある筋肉の1つをストレッチしたら、右脚の筋肉の痛みが軽くなったという具合です。

でも、右脚にある筋肉の1つをストレッチして、体全体のバランスがあまり取れなかったとしたら、たとえ筋肉の痛みが軽くなったとしても、それは一時的な変化しかないことが多いです。

ですから、ストレッチをする場合、筋肉の痛みが変わるかどうかを基準にするのではなく、体のバランスが変わるかどうかを基準にしたほうが、後々の結果はいいです。

PNFストレッチについて

ストレッチの種類には、一般的には以下のものがあります。

静的ストレッチ(スタティックストレッチ)

関節を動かさずに目的の筋肉をゆっくり伸ばし、適度に伸びたところでその状態を適当な時間保持する方法です。

動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)

筋肉を伸ばす時に関節の動きが伴う方法です。

ラジオ体操もこの動的ストレッチに入ります。

反動をつけて行うバリスティックストレッチも動的ストレッチとなります。

PNFストレッチを少ない回数でやる方法

PNFストレッチ
PNFは1940年代にアメリカで考案された方法で、脳血管障害などで運動が難しくなった人のリハビリ目的のトレーニング方法です。

PNFストレッチは、有名な操体法(橋下敬三医師考案)、オステオパシーのMET(マッスルエネルギーテクニック)と考え方が似ています。

PNFストレッチ、操体法、METの共通点は、関節を動かしながら抵抗を加え、その後に脱力するということかと思います。

PNFストレッチのyoutube動画を見てその通りやってみて、どうも今いちな効果なため、いろいろ手直ししてみました。

その手直しした点は、関節を動かす時行きたい方向に動かすということです。

行きたい方向へ関節を動かすことというのは、筋肉のねじれに対応したものです。

他にもあります。

筋肉には、伸筋と屈筋があります。

伸筋は、関節を伸展させる時に作用する筋肉で、屈筋は関節を屈曲させる時に作用する筋肉です。

このPNFストレッチをする時に、この伸筋と屈筋を使い分けしてすると、いい結果が出ます。

youtube動画を見ると、PNFストレッチを何度もするようです。

でも、行きたい方向へ関節を動かすことと、伸筋と屈筋を使い分けして行うと、何度もする必要がありません。

上手く行けば、一度だけで済みます。

筋肉ストレッチと筋膜ストレッチ

ストレッチは有害であるという議論があるそうです。

ストレッチが有害だという議論が起こるのは、正しく行われていないために効果が実感できないという意見が多いからでしょう。

ですから、正しい方法で行えば、ストレッチは決して有害ではないです。

ストレッチには、2種類あります。

筋肉を対象にしたストレッチと筋膜を対象にしたストレッチです。

筋肉のストレッチは難しい

実際、筋肉ストレッチは、行うには難しいと思います。

その理由は、筋肉ストレッチで本当に効果を出すには、筋肉一つひとつに正確に行う必要があるからです。

その点、筋膜ストレッチの場合は、筋肉ストレッチほどは難しくはありません。

筋膜に対するストレッチの方法ですが、手首の筋膜をストレッチする場合ですと、片方の手でもう一方の手首を持って固定し、いろいろな方向に手首を曲げてみて、一番体の緊張が緩む方向にストレッチします。

そして、そのままの状態を数秒間保持します。

上手くやれば、1回ストレッチするだけで、効果が出ます。

一番体の緊張が緩む方向を見つけるには、首を左右に回して確認します。

その方向がみつかれば、首を右に回した時と左に回した時が、だいたい同じような回しやすさになります。

そして、ストレッチする時の注意点があります。

それは、筋膜をストレッチする時に強くやらないことです。

極軽く手首を曲げるだけで効果が出ます。

感覚としては、ストレッチをするというよりも、極軽くゆっくり手首を曲げたという感じになります。

軽くゆっくり手首を曲げていくと、手首が行きたい方向に曲がっていきます。

この行きたい方向に曲がっていくというのが大事です。

それからこの方法は、手首を軽く曲げるだけで、体の歪みが整います。

上手くやれれば、1回やるだけでOKです。何回もやる必要はありません。