症状についてのあれこれ

腰痛や肩こりなどの症状で当院に来られた人に、「どういう理由でその症状が起きましたか」とお尋ねしますと、草むしりをしていて腰が痛くなったとか、パソコン作業を長時間やっていて肩コリがひどくなった、あるいは、くしゃみをして腰が痛くなった。また振り向いたらギックリ腰になったという笑えない話もあります。

しかし、それらの動作は症状が出るきっかけにすぎません。

症状が起きる原因

そのような動作は、症状が出るきっかけであって、症状が出る原因ではないのです。

また、中にはきっかけになるような出来事が、思い当たらないのに症状が出る人もいます。腰痛、肩コリなどの症状が出たわけですから、原因が思い当たらないと言っても、何か原因になることが必ずあるはずです。

では症状が起きる原因は、なんでしょうか?

それは、過去の怪我(骨折、脱臼、捻挫、打撲など)、病気、手術などによってできた組織の癒着が原因です。

組織に癒着が起きると、組織の動きが制限されます。そうすると、他の組織がその制限された組織の動きを補って余計動きます。それを補正作用と言います。

例えば、右足首を捻挫したとします。ある程度日数が経てば、右足首の痛みは無くなりますが、捻挫した部分の組織に癒着が起きます。

捻挫した部分の組織に癒着が起きると、動きが制限されますから、それを補うために他の部分の組織が余分に動きます。余分に動きますので、通常より大きな負担が掛かり痛みなどを起こしやすくなるわけです。その大きな負担が掛かる場所が膝であったり腰であったりすれば、膝、腰に痛みが出やすくなります。

足首の捻挫をした部分の組織の癒着による補正作用は、膝、腰だけに起きるわけではありません。それこそ全身に起きます。補正作用が全身に起きるのは、体はすべての組織につながりがあるからです。

ですから、足首の捻挫を起こすことによって、内臓の働きが悪くなったり、肩が凝ったり、首が痛くなる可能性もあります。

まとめると

怪我→補正作用→内臓の働きが悪くなる→肩コリ、腰痛、首の痛みが出るという流れになります。

いずれにしても、痛みがある部分を調整するのではなく、怪我などによる組織の癒着を和らげる必要があります。

症状が慢性化するわけ

腰痛・肩こり・膝などの症状が慢性化して、毎日つらい思いをしていらっしゃる方も多いと思います。

では、なぜ症状が慢性化してしまうのでしょうか?

精神的ストレス・日頃の生活習慣・生活環境なども症状が慢性化する原因かもしれませんが、やはり過去の「怪我や打撲、病気」などの影響が一番大きいと思います。

そういった「怪我や打撲、病気」などの症状がなくなったとしても、その部分の組織が癒着してしまって、その影響を受けて、腰・肩・膝などの部分などに症状が表れていると考えられます。

ですから、その癒着している組織を回復させることが、慢性化してしまった症状を良くする一番の方法かと思います。

その癒着している組織を回復させる方法ですが

1.直接その部分を回復させる方法

2.間接的に体のゆがみを整えて、その部分を回復させる方法
の2通りの方法があります。

1の直接その部分を回復させる方法が、一番良いかと思います。

直接その部分を回復させる方法は、怪我・打撲をした時の力の加わった方向が分かれば、その反対の方向に力を加えればその部分を治すことができます。

しかし、どのような方向で力が加わったかを知ることは事実上不可能です。それにご本人が記憶にない部分を怪我・打撲している可能性もあります。

そうなると、その部分を調整せずに施術することになるわけですから、症状の改善が不十分になる恐れがあります。

ですから2の間接的に体のゆがみを整えて、その部分を回復させる方法の方が確実な施術ができますので、症状の改善もしやすくなると思います。

症状の改善が、早い人と遅い人の違い

腰痛や肩こりなどの症状のある人で症状がすぐに改善する人と、少しは症状が変化はするものの、中々症状の改善が自覚できない人がいます。

その違いはどこから来るのでしょうか?一言で言ってしまえば、中々症状の改善の自覚できない人は、疲労が溜まっていて中々抜けにくい体になっているということなのでしょう。

借金をたくさん抱えているようなものです。借金をたくさん抱えていると、返済しても返済しても、中々元金が減っていきません。返済の最初の頃は、金利分だけは減りますが、元金はそのままです。

急性の症状は、一般的に症状の改善が早いことが多いです。しかし、急性の症状でも中々症状が改善しづらい場合もあります。

そういうケースでは、疲労が抜けにくい体になっているから、症状が中々改善していかないのでしょう。急に症状が出たように見えても、実は長年の疲労の蓄積があって、身体の限界が越えたために症状が出てきたのだと考えられます。

疲労が溜まり過ぎると、症状が表面に出にくいことがあります。症状が出ていないから、体の状態は悪くなっていないと思うかもしれませんが、実は身体が麻痺してしまって、症状が出なかっただけなのです。

ですから、そういう人の場合腰を落ち着けて施術していくしかありません。

一方、症状がすぐに改善していく人は、慢性疲労状態ではなく一時的な疲労ですから施術をすれば、身体はすぐに良い状態に戻りますから改善が早いわけです。いわば、借金が少ないわけですから、返済もすぐに終了します。

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