好転反応
目次
好転反応は必要に応じて出る
整体を受けられると、好転反応というものが出ると整体を受けられた経験のある人はご存知の場合が多いと思います。
好転反応というのは、基本的に必要があれば出ます。
逆にあまり必要が無ければ好転反応は出ません。
でも、好転反応の出ない人は少ないです。
症状が慢性化して20年も30年も調子が悪い人はどうしても好転反応が出る回数は多くなります。
でも、そういう人は好転反応が出るにしたがってだんだん調子の悪い所が良くなっていきます。
一気に良くなっていけばいいのですが、そういうわけにはいきません。
調子の悪くなるのは、腰痛でも肩こりでも足の痛みでも体の中に不要なものがたまって起きるわけです。
一気に体の中の不要なものが出ていけばよいのですがなかなか出ていってくれません。
少しづつ少しづつ出ていきます。
少しづつでも不要なものが出ていけば体が軽くなって、症状も軽くなっていきます。
そこまで症状が慢性化してない人は、体の中の不要なものもそんなに溜まっていないわけですから、不要なものが出ていくのにそんなに時間がかかることはないと思います。
ですから、好転反応の回数も少ないわけです。
それはともかく、調子の悪い所が良くなるためには好転反応という現象は体にとって必要なことです。
施術後の好転反応の症状
以前に、私のところへ来られていた方のことです。
その方は、体のあちこち痛みが出ていたのですが、ある時左の肩が上がらなくなりました。
左の肩が上がらない状態が一ヶ月以上続き、その後肩は上がるようになりました。
肩は上がるようになったら、一気に体の調子が良くなりあちこち痛かったのが薄らいでいきました。
肩が上がらなくなったのは、どうも好転反応だったようです。
普通は、急に肩が上がらなくなったら悪化したと考えます。
肩が上がらなくなる症状(40肩・50肩)は、現代医学では肩関節周りの〝軟部組織の老化〟〝肩周りの筋肉の運動不足による衰え〟だといわれています。
しかし、一ヶ月たって急に肩の症状が良くなって、しかも体の他のところの症状も良くなっていきました。
肩関節周りの〝軟部組織の老化〟などが関係しているとする説ではこれらのことは、説明がつかないように思います。
もし、肩が上がらなくなった原因が肩関節周りの〝軟部組織の老化〟などによるものだとしたら体の他のところの症状も悪化してもなんら不思議ではないはずです。
ですが、逆に体の他のところの症状も良くなっています。
東洋医学では、こういう現象は別に不思議なことでもなく体の”気“の流れが良くなればそういうことは起こるとされています。
好転反応が出るのは理由があります
整体の施術を受けられると、必要に応じて好転反応が出ます。
例えば過去に足首を捻挫したとします。
足首を捻挫したとしても、普通は時期が来れば痛みは治まります。
でも痛みは治まったとしても、捻挫をした部分の組織は完全に修復されていないことがあります。
それがよく話を聞く捻挫の後遺症です。
仮に最初に捻挫をしたところの組織が完全に修復されているとすれば捻挫の後遺症というものは起きるはずはありません。
ですから、痛みは治まるのとその捻挫をした所の組織の修復とはイコールではないということになります。
整体の施術は、その修復されていない組織が良くなっていくお手伝いをしているわけです。
整体をする人間がその修復されていない組織を修復するのではありません。
修復するのはあくまでも体自身が行います。
ですから、あくまでも整体の施術は体自身が修復されていない組織を修復しようしているのをお手伝いするだけです。
好転反応は、その組織が修復される時に出ます。
仮に過去にたいした病気や怪我をしていない人の場合、たいした好転反応は出ないと思います。
もし好転反応が出たとしても、そんなに長く反応が続いたり激しい反応は出ません。
なぜかと言うとその必要がないからです。
もし激しい反応が出たとしたら、必要だから出るわけです。
好転反応は避けられない
好転反応については何回も書いています。
何回も書いているのには、理由があります。
整体などの手技で施術をすると、好転反応はどうしても避けては通れません。
しかし、施術者がそう考えていても、いざ実際に好転反応が出ると、施術を受けられる側の人は、症状が悪化したととらえられます。
その結果、ぷっつりと施術を受けるのを止められる人があります。
こちらが一生懸命好転反応について説明してもなかなか理解していただけません。
なにしろ、施術を受けられて症状が出たわけですから症状が悪化したと解釈されてもしようがないかもしれません。
ところで、先日来られた人から聞いた話なのですが、その人の紹介で以前2人の方が私の所へ来られて施術を受けられました。
お2人とも好転反応が出て肩が痛くなったそうです。
一人の人は施術を受けられるのを止められました。
ところが、施術を受けるのを止められてから2週間ほどして、元々あった首などの症状がすっかり良くなったそうです。
もう一人の人は、途中施術を受けられのを中止されましたがまた施術を受けられるのを再開されました。
その結果、今は元々あった首などの症状が良くなって快調だと言うことです。
ちなみに、首、肩の回りに症状がある時に、それらの症状の回復過程で好転反応として肩の症状が出ることが多いようです。
好転反応は料理の時に出る灰汁(アク)のようなものです
好転反応は、痛みなどの症状が出ますのでとかく嫌われます。
痛みを止めてもらいに行ったのに、逆に痛みがひどくなってしまったと。
しかし、好転反応はなぜ出るのでしょう。
答えは簡単です。
「身体が変化」しようとして、好転反応が出ているわけなのです。
逆に「身体が変化」しなければ、好転反応も出ませんが、症状の改善もしにくいです。
いわゆる根深いものを持った人は、「身体の変化」が必要なのです。
根深いものを持った人は、症状が慢性化していますので「身体が変化」することによって症状が改善していくわけです。
ただし、そういう人は、「身体が変化」する時に好転反応という現象が出ます。
好転反応は、例えば、料理の時に出る灰汁(あく)のようなものです。
灰汁(あく)を取らないと料理がおいしくなりません。
身体も同じことで、身体の老廃物を出さないと体の調子は良くなっていかないわけです。
好転反応は、一時的なものです。
ずーっと続くわけではありません。
好転反応が出終われば身体はスッキリします。
好転反応が出ますと辛いですが、症状が改善していくのに必要なことなのです。
好転反応が出ると症状が改善しやすい
整体施術を受けられた経験のある方は、好転反応という言葉をご存知のことが多いと思います。
好転反応は、整体施術の後にだるさが出たり、眠くなったり、痛みなどの症状が悪化することをさします。
では、なぜ施術後にそういった現象が現れるのでしょうか?
簡単に言えば、施術によって体にたまっている老廃物などを排出しやすくなるため、いろいろな症状が出るのです。
つまり、整体施術というのは、体の掃除を促す役割があるわけです。
ですから、施術をして早めに好転反応が出たほうが症状が改善しやすいのです。
ところが、施術をしてもなかなか好転反応が出ない人もいます。
好転反応が出にくい人は、症状かなり慢性化していたり、内臓疾患のある人などに多い傾向にあります。
ところで、施術者の中で好転反応を否定的にみている人がいます。
施術後に症状が悪化したり、いろいろ症状が出るのは施術の失敗をごまかすための理屈だというわけです。
確かに、中にはそういったこともあるかもしれません。
体に対して必要以上の力を加えて施術したような場合は、骨折したり骨にひびが入ったり、また筋肉などの組織を損傷させたりした時には症状が出ます。
ですから、そういったケースでは好転反応とは言えません。
でも、体に害を与えるような施術をしていなければ、施術の刺激が体に有効に働き、上記したような現象が起きると考えられます。
「好転反応」と「揉み返し」
東洋医学では「好転反応が出ないと効果がない」とまで言われています。
よくマッサージなどで強く揉んでもらって、あくる日に痛みなどが出ますが、あれは「好転反応」とは言いません。
「好転反応」だと説明する先生もいますが、ただの「揉み返し」と言われる現象です。
「揉み返し」というのは、筋肉の繊維が損傷して痛みが出ているだけなのです。
好転反応と揉み返しは全く違うもの
ですから、「好転反応」と「揉み返し」は全く別物です。
マッサージをして「揉み返し」が出ても体が良くなっていくことはありません。
その時だけの効果ですから、何十回何百回マッサージを受けても体はそのままです。
一方「好転反応」が出ると、徐々に体が変わって良くなって行きます。
「好転反応」は、たいてい過去に捻挫をした部分とか、調子が悪かった部分また調子が悪かった部分に関連した所に出やすいです。
ひとつお断りしておきますが、慰安目的のマッサージの事を指しますので治療目的のマッサージをやられる先生の施術では「揉み返し」は起こりづらいと思いますので安心して下さい。
腰痛と好転反応・もみ返し
腰が痛い、こる、重い、だるいといった症状がある時、マッサージ、整体を受けられる人は多いですね。
でも、マッサージ、整体を受けられる時は、注意が必要です。
一般的に、強もみや強い力の調整をすることが少なくないです。
強くしないと効いた気がしないという人も多いからでしょうか。
しかし、腰痛の症状を改善していくには、体にあった強さでないとその場だけの気持ち良さにだけに終わってしまいます。
もみ返しと好転反応
それに、むやみに強いだけでは、揉み返しが起きてしまいます。
もみ返しと似たような現象に好転反応という現象があります。
現象は同じように見えますが、まったく違うものです。
どのように違うのでしょうか?
もみ返しは、筋肉、筋膜などの組織の損傷です。
組織が損傷してそれを修復するために、炎症が起きて痛みが起きるわけです。
一方、好転反応ですが、
組織の損傷が起きるような強い刺激を与えなくても、痛み、だるさといった症状が起きます。
体にたまった不要な老廃物を洗い流しているために、痛み、だるさといった症状が起きるものと思われます。
ですから、似たような現象が起きているように見えても、まったく内容が違うわけです。
皮膚から出るもの
皮膚から出るものは、湿疹、ニキビ、吹き出物、シミなどいろいろな種類があります。
これらのものが皮膚から出るとイヤなものです。
疲れがたまってくると、吹き出物が出る場合があります。
また70代以降の高齢の方など顔に大きなしみが出ることもあります。
皮膚から出るものは排毒作用
これらの皮膚から出るものは、実は病気ではありません。
逆に体にできる筋肉のシコリと同じく体を守るために出てくるものです。
いろいろな所に出来ますが、出来る場所はツボの位置に出来ます。
ツボというのは、内臓と関連しています。
ですから、吹き出物などが出来る場所に関係ある内臓の働きが悪くなっているわけです。
整体を受けられた方で、好転反応で皮膚から吹き出物が出る人がいます。
そういう方は、内臓の働きが悪くなっているのを、皮膚から吹き出物を出すことによって、内臓の働きを整えているわけです。
今でも記憶に残っている方がみえます。
その方は、非常に腰の具合の悪かった方なのですが、お腹一面に吹き出物が出ました。
一ヵ月半ぐらいお腹から吹き出物が出たそうです。
でもほぼ出終わった頃に、腰が伸びて腰の調子が良くなったそうです。
顔などの目立つところに吹き出物などができるとイヤなものです。
薬を塗ると一時的には肌がきれいになります。
しかし、また出てくる。
イヤになってきますね。
でも体にはそういう働きがあるわけです。
吹き出物などが出るのは、体に警告を発しているわけです。
体に疲れがたまっていますよと。
ですから吹き出物を出ないようにするには、たまった疲れを早め早めに取るしかないわけです。
皮膚から出るものは、湿疹、ニキビ、吹き出物、シミなどいろいろな種類があります。
これらのものが皮膚から出るとイヤなものです。
疲れがたまってくると、吹き出物が出る場合があります。
また70代以降の高齢の方など顔に大きなしみが出ることもあります。
過去に痛めた親指が再び痛くなった
私事で恐縮なのですが、最近左手の親指の第一関節(IP関節)の部分が痛くなりました。
最近指を使いすぎるようなことをした記憶がありませんが、なぜか急に痛み始めました。
と、考えてみると、20年以上前この仕事を始めた頃にすごく痛かったことを思い出しました。
その頃は、親指を使いすぎるような施術をしていたため痛めてしまったのです。
1年くらい親指が痛かったのですが、施術方法を変えたために痛みは治まりました。
しかし、最近痛み始めたということは、実はしっかりと治っていなかったわけです。
ただ、痛みが治まっただけのようです。
痛みが治まったのは、親指に力を入れずに施術するようになったのが大きいと思います。
私は、自分で自分の体を調整しますが、痛めた親指の部分がしっかり治っていなかったのが、組織が修復されてきて好転反応により痛みが出始めたのでしょう。
施術に来られる人の中にも、昔痛めたところが再び痛み始めるということがあります。
でも、痛めたところの修復が終われば、痛みは治まります。
ただし、痛めた部分の組織の状態によっては、修復が一度に終わらずに何度も好転反応を繰り返して徐々に痛みが治まっていく場合もあります。