体の歪み
目次
イスに座る時に脚(足)を組むと体が歪む?
脚を組むと体が歪むから良くないと言われます。
本当でしょうか?
足を組んでも体は歪まない
確かに、脚を組んだ時は体がゆがみます。
でも、組んだ脚を戻せば、少し時間が経てばその歪みも元に戻ります。
脚を組んでる時間が長くても、戻る時間は余分にかかりますが、とにかく元に戻ります。
ところでなぜみんな脚を組むのでしょうか?
それは、脚を組んだ方が体が楽だからです。
と言うことは、最初から体が歪んでいるわけです。
世の中に体が歪んでいない人は1人もいないでしょう。
みんな多かれ少なかれ歪んでいます。
ですから、逆に、脚を組まずに真っ直ぐしているのはつらくなってきます。
体が要求しているわけですから、それでいいと思います。
体が歪むといえば、脚を組むことよりも、病気や内臓機能の低下の方が影響が大きいです。
病気などで皮膚、筋膜などが硬くなってその影響で、骨盤、背骨などの骨格が歪んで、その状態が固定してしまうことも多いです。
お年寄りですごく腰が曲がった人がいますが、それまでに大きな病気などをして、その状態になったのでしょう。
ですから、脚を組むくらいでは、そのようなことが起こることはないので、そんなに心配することはないです。
悪い姿勢を続けると、体は歪む?
街を歩いていると、時々ひどく体を右か左に傾けて歩いている人を見かけます。
そういう姿勢になったのは、さぞかし悪い姿勢ですごしていたのかなと思われる人もいるかもしれませんが、そういうことはありません。
悪い姿勢と言うと、例えば女性の横座り。
あの横座りの姿勢を長年続けていると、体の歪みがひどくなるという見方もあります。
悪い姿勢を続けても体は歪まない
しかし、横すわりを続けたところで、姿勢が傾くわけではありません。
と言うのは、横座りの姿勢を続けていても、立ち上がってしばらくすれば元の姿勢に回復します。
人間の体は、悪い姿勢を続けたところで、体が歪むわけではないのです。
体は、そのように出来ています。
他の施術師の人は、悪い姿勢を続けていると、体の歪みがひどくなるから悪い姿勢を止めなさいと、よく言いますね。
かく言う私も、以前は悪い姿勢を続けていると、体が歪むと思っていました。
と言うのは、整体を習った時にそのように教えられたからです。
しかし、今はそのようには思っていません。
かばんの持ち方によって体が歪む?
昔ある本(本の名前を書くと差しさわりがあるので書きませんが)に書いてあることを見て、おもわず笑ってしまったことがありました。
笑ってしまいましたが、本は買いましたし、処分をした記憶もないので、今でも家の中を探せば、出てくると思います。
その本の内容ですが、要約すると、偏った動きをすると体が歪んで、体の調子が悪くなって病気になってしまう可能性があるので、体の歪みが良くなるような動きをしなさいというようなことが書いてありました。
かばんの持ち方くらいでは体は歪まない
もう少し具体的な内容を書きます。
例えば、歩き始める時に右から足を出すと体が歪んでしまう人は、左から出しなさいというのがありました。
他にも、カバンを持つ時、右側の腕で持つと体が歪んでしまう人は、左の腕で持ちなさいというのもありました。
その他、体を動かす時の注意書きがこと細かに書いてありました。
でも、そんなこと細かなことを覚えるのは大変ですし、そんなことを考えていては、生活できません。
確かにこの本に書いてあったことは、間違いではありません。
でも、人間の体には恒常性を保つという働きがありますから、一時的に体が歪んだとしても元の状態にちゃんと戻ります。
ただし、外部から体に大きな力が加わって、組織が破壊されるようなことがあれば、体の歪みはひどくなります。
そのようなことがなければ、日常生活での動きで体の歪みが大きくなることはありません。
体の歪みは症状と関係がある?
症状の原因は、体のゆがみが関係していると謳っている整体院が少なくありません。
かくゆう私も以前はそのように考えていました。
確かに、歪み度合が大きい人は、いろいろな症状を抱えていることが多いです。
ある意味歪みの度合と症状は比例している面があります。
しかし、体が歪んでいるから、いろいろな症状が出るわけではないのですね。
内臓など体の機能の低下によって、筋肉などの組織が影響を受けて症状が出ます。
その時に、体も歪みます。
ですから、体のゆがみは、結果であって症状の原因とは違うわけです。
ところで、整体やカイロプラクティックの施術で、背骨などの骨格の矯正、筋肉の調整をすることが多いです。
骨格の矯正、筋肉の調整は、症状を改善させるために行ないます。
しかし、骨格の矯正、筋肉の調整では、症状は改善しにくいのです。
腰痛などの症状は内臓の機能低下が関連していることが多いのですが、内臓の機能低下は、いわゆる“気”の滞りが原因で起きています。
ところが、骨格の矯正、筋肉の調整では、神経に刺激を加えるだけで、“気”の滞りを整えることができないため症状を改善しにくくなるわけです。
※“気”とは体を流れるエネルギーのことです。
長時間立っているとつらくなるのは体の歪みが関係している?
仕事などで長時間立っていると、つらくなるという方が少なくないかと思います。
そういう方の症状の原因として、体の歪みが関係していると他の整体関係の人は言っています。
体の歪みがあると、立ち姿勢の時にたえず重心の偏りを修正しようと体が頑張っているため、どうしても疲れやすくなるというわけです。
確かに、体の歪みが関係していると言えなくもありません。
しかし、それも間接的に関係しているだけにすぎません。
本当は、“気”という体を流れるエネルギーの滞りによって内臓の働きの低下が起き、その影響を受けて、筋肉のバランスがくずれるため(体の歪みが発生する)長時間立っていると疲れてつらくなるのです。
内臓の影響で筋肉のバランスがくずれるのは、内臓と筋肉は関連性があるためです。
対策としては
上記したように、他の整体関係の人は体の歪みが直接的に影響していると考えておられますので、骨格の矯正やストレッチなどを行って筋肉を調整する施術をすることが多いです。
一方、当整体院では、“気”の滞りが直接的に影響していると考えておりますので、“気”の滞りを整える調整を主に行います。
“気”の滞りを整える調整を行っていくと内臓の働きも良くなります。
その結果、筋肉のバランスが改善され、立っていてもつらくなるということも減っていきます。